ファンダメンタル メモ [2018/04/08]

来週に向けて

米中の通商問題を中心とした政治相場が続く市場。その一方で米経済はしっかりとした成長を続けており、3月の利上げに続いて、今年後二回前後の利上げが期待される状況に。

 次々回(次回はメンバーの見通し発表や議長会見の無い回の為)の6月12日、13日開催のFOMCでの利上げ確率は、FF金利先物市場の動向から見たCMEFEDWACTHで85%強とほぼ織り込み済みという状況。9月に3度目の利上げという見通しも過半数を超えるという状況になっています。

 今年は3回で打ち止めという見方が約70%と大勢を占めていますが、12月にも利上げを実施して年4回という見通しもそれなりに残っています。
 こうした利上げの実施可能性において鍵を握ると見られているのが、米国の物価統計。

 米FRBに課せられた二つの命題、雇用の最大化と物価の安定のうち、雇用の最大化はほぼ実現している状況だけに、物価がターゲットに達し、さらに超えていくのかどうかが、利上げを決めるポイントとなります。

 そうした中、来週は10日に生産者物価指数(PPI)、11日に消費者物価指数(CPI)の発表が予定されています。

 米国のインフレターゲットは、個人消費支出(PCE)デフレータを前年比+2.0%ですが、PCEデフレータはその性質上CPIと動きが似ていることもあり、発表の遅いPCEデフレータ(3月分は4月30日発表)よりも
CPIが重要視される傾向にあります。

 前回は、総合、コアともに前年比が事前見通しと一致し、影響は限定的なものにとどまりました。

 もっとも、3月29日に発表されたPCEデフレータは、総合が予想を上回る+1.8%の好結果、コアは予想通りの+1.6%も前回値より強く、総じて強めの数字となりました。
2.0%のターゲットには届いていませんが
比較的近づいているという印象。今回のCPI次第では、ターゲット到達が現実味を帯びてきます。

 今回のCPIの予想は総合前年比が+2.3%と前回の+2.2%から0.1%の伸び、食品・エネルギーを除くコアは+2.1%と前回の+1.8%から大きく伸びるという強めの予想になっています。

 PCEデフレータの方が、CPIよりも一般的に弱く出るため(代替品の取り扱いなどの違いの為)CPIの予想通りの数字=インフレターゲット超えではありませんが、期待感は十分に持てる水準で。ドル買いを支える可能性も。

 PPIの方はCPIほどの注目度はありませんが、こちらもインフレ期待には重要な影響を与える指標です。予想は、前年比+2.9%、コアの前年比+2.6%と、ともに前回値よりも強めの数字。

 CPIとの相関があり、発表も一日早いPPIが、予想通り好結果を示すことでCPIへの期待も強まり、ドルが早めに上昇する可能性があります。

今週まとめ

 2日からの週は、引き続き米中貿易戦争が相場テーマの中心だった。米国の対中関税政策に対して、中国側からも即時に対抗措置が発表された。対象は大豆、自動車、航空機など米国にとっての重要品目を含む106品目にわたり、規模も500億ドル相当と大きかった。その後、トランプ政権からもUSTRに対して1000億ドル規模の追加関税の検討を指示と報じられている。ただ、舌戦がエスカレートするなかで、株式市場は次第に戻り基調となっている。為替市場でも振幅を伴いながらもジリジリと円安とドル高の方向に動いている。米中双方とも、まずは話し合いを行う姿勢を示しており、市場では今後、落ち着きどころが見出されるとの楽観ムードもでていた。週末の米雇用統計発表をきっかけに市場の関心がファンダメンタルズ動向に戻る可能性もありそうだ。来週は米金融政策見通しにとって重要な物価統計が発表される。

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  • 米中貿易戦争への警戒感が根強い(4/2)

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来週の予定

来週の主な予定 米物価統計にFOMC議事録、米要人発言

9日(月)
日本国際収支(2月)
IMF世界経済見通し

10日(火)
米生産者物価指数(3月)
ダラス連銀総裁、講演

11日(水)
中国消費者物価指数、生産者物価指数(3月)
米消費者物価指数(3月)
FOMC議事録(3月20日、21日開催分)
北朝鮮最高人民会議開催

12日(木)
米輸入物価指数(3月)
米新規失業保険申請件数(7日までの週)
ミネアポリス連銀総裁、講演

13日(金)
中国貿易収支(3月)
ダラス連銀総裁、講演
ボストン連銀総裁、講演
セントルイス連銀総裁、講演

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